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No.314 (修正済) 2010/05/29(土) 01:49:38
アルテア  
イベント大会15&16戦目SS  
後編です(`・ω・´)


―――5/22、7:32、イースター諸島付近―――
六道の駆るジェフティver.2は、とどめと言わんばかりにレイブンのソードインパルスガンダムに向かって
バーストブレード(ver2)で切りつけた。
流石に持ちこたえられるはずもなく、遂に撃墜されるレイブン。だが―――
レイブンは最後の力を全て攻撃に使い、カウンターでバーストブレード(ver2)に合わせた!
本来であれば、当たるはずのないその一撃は・・・極限状態の刹那、限界以上の力を引き出したレイブンによって
ジェフティver.2の装甲を切り裂き、アビオニクスの一部にダメージを与えていた。
が、それを最後にソードインパルスガンダムは大海原へ墜落していった・・・。

―――5/22、7:32、イースター諸島付近―――
CHAOSの乗るサイコガンダムMkIIはかなりのダメージを負っていた。
これが宇宙空間での戦いであったなら、もしくは遠距離からのビームに拠る射撃戦であったなら、勝るものは
そうなかっただろう―――だがしかし、相対する機体は皆サイコガンダムMkIIよりも遥かに機動性に勝る
機体だったし、その弱点を突くかのように近接戦闘を仕掛けていた。
そして、再びハイネが斬艦刀・星薙の太刀を振るうと―――サイコガンダムMkIIは、爆発して四散した。
辛うじてヘッドで脱出離脱するCHAOS。
「まっ!!俺にかかればこんなもんよ!!」
そういってハイネはまた、次の獲物を探しに戦場を駆け抜る―――

―――5/22、7:43、イースター諸島付近―――
舞葉はLOVEマシンガンで距離を稼ごうとするも、その弾頭より遥かに早い機動で懐に潜りこみ―――
「俺に任せな!!」
―――斬艦刀を下段から一気に切り上げた。その必殺の刃をかわすことも出来ず、胸部装甲を吹き飛ばされるも
辛うじてコクピットへの直撃は避ける舞葉。

―――5/22、7:52、イースター諸島付近―――
フィンチは焦っていたのかもしれない。幾度攻撃を繰り出しても致命傷にはならず、逆に後の先を取られていては
しょうがないのかもしれないが・・・そして、その長距離戦にも決着がつこうとしていた。
索敵に失敗したフィンチは、勘を頼りに改良型リニアライフルを撃つものの―――
その攻撃を読みきっていた咲夜は、M9009B複合バヨネット装備型ビームライフル連装キャノンモードを構え
トリガーを引き絞った。
―――その結果。
「ここまで…か…」
これで何機目だろうか?3回目の爆光が、太平洋上に輝いた。
「(あら冗談のつもりでしたのに…………)」

―――5/22、7:43、イースター諸島付近―――
「僕が憎いって? そんな言葉は聞き飽きたよ」
センリは、圧倒的な力を見せつけながら言った。
同じ乱戦という状況下、同じ距離で切り合いつつも、何故自分はボロボロなのに奴は傷一つないのか・・・
六道は、折れそうになる心に叱咤するように
「チンタラやる気はねぇンだよ!!」
と叫び、最大戦速で一気に距離を詰め、バーストブレード(ver2)を振り下ろした!
直撃!そう確信した六道だったが―――ふわり、と。羽根のような軽やかな機動で、その一撃を回避すると。
グリフォン2ビームブレイドX2で、レイブンが与えた破損箇所に寸分違わず―――ブレイドを叩き込んだ。
「あぁ、イラつく!!マジつまんねぇ!!!」
叫ぶと同時に爆散するジェフティver.2。それとは対照的に静かに呟くセンリ。
「ふふっ これでまた一人 邪魔者が消えたね」

―――5/22、7:59、イースター諸島付近―――
「見るなって言うのはね、見ろってことなの。じゃないと話が進まないじゃない?」
言いつつ、LOVEマシンガンを乱射する舞葉。既にその機体には限界が見え隠れしていた。
もう幾度になるかわからないその攻撃はやはり―――ハイネには通用しなかった。
ハイネももう何度になるかわからないが・・・その斬艦刀を鋭く横に薙ぎ払う。
舞葉の機体もよく持ちこたえていたが、その斬艦刀をかわしきる余力は既に無く。
「あら、川のむこうに綺麗なお花畑が……」
機体を真っ二つに切断されてしまった。
「まっ!!俺にかかればこんなもんよ!!」
そういうハイネのスレードゲルミルも大分損傷が出てはいるものの、マシンセルの力によりじわじわと修復
されているようだった。そして次の獲物を探しにバーニアを吹かすのだった。

―――5/22、8:01、イースター諸島付近―――
戦闘が始まって1時間が経とうとしていた・・・ここでも、一つの戦いが幕を閉じようとしていた。
常に最前線で戦っていたリュウガだったが、ENはとうに尽き、ハイパーモードも発動して満身創痍の状態だが
それでもリュウガは下がることなく戦い続けていた。が―――
そこにセンリの・・・死神の刃にも似た、グリフォン2ビームブレイドX2が振り下ろされた。
「この世界も、俺を拒んでるのか・・・。」
「いや間違ってないね」
搾り出すように言ったリュウガの台詞を、センリはあっさりと肯定した。
と同時に、撃墜されるゴッドガンダム。

―――5/22、8:03、イースター諸島付近―――
次々と敵機を撃墜するセンリだが、その瞳は次の獲物を捕らえていた。
ハイネ・ヴェステンフルス―――これまでの結果から言えば、間違いなく泡沫のエースであろう―――の操る
スレードゲルミルをロックオンすると、無線のチャンネルを開き―――
「それじゃ 君の腕も見せてくれないかな? すごく 退屈してるんだ」
それを聞いたハイネは
「ハッ、言うじゃねェかよ・・・なら熱くしてやるぜッ!」
と叫び、一気に差を詰める!
センリはハイネから、言い知れない重圧を感じた。
(へッ、動きが止まってやがる・・・これならッ!)
ハイネは斬艦刀を下から袈裟切りの形に切り上げた・・・が。
「な・・・なんだとッ!」
その刹那、センリはハイネの攻撃を最低限の動きでかわし、カウンターで一閃―――スレードゲルミルの左足を
切り飛ばしていた。
「やっぱり これじゃ紛らわせそうもないかな」
「貴ッ・・・様ァッ!!」

―――5/22、8:06、イースター諸島付近―――
3分後。
その間に打ち合わされた回数、128合。
だが、ハイネの刃はその内のただの一つさえも―――かすりすらしなかった。
(糞ッ・・・こいつは、いったい何者なんだ!?)
ハイネの武装が斬艦刀なのを差し引いても、こうまで差があるものなのか・・・たった3分間で、ハイネは
ある種の絶望にも似た感情を抱いていた。
「もういいよ そろそろ終わりにしよう」
「ほざけッ!」
129合目―――必殺の間合いで繰り出された斬撃は。
     ‐Foul time‐
今までと同じように、決して当たることはなかった・・・まるで世界がそう定めたかのように。
そして、グリフォン2ビームブレイドX2は、無情にもその使命を果たし―――
「ッチィ…これじゃカッコつかないぜ!!」
スレードゲルミルも、他の機体と同じ運命を辿るのだった。
「ふふっ これでまた一人 邪魔者が消えたね」

―――5/22、8:09、イースター諸島付近―――
最後に残った渚は、それでもまだ諦めてはいなかった。
「まだ、まだ終るわけには・・・いかないっ!」
フェイ・イェン・ザ・ナイトをセンリに向け、そのビームランチャーを乱射した。
「おあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
言葉にならない叫びをあげる渚。その気迫のこもった攻撃は、始めてセンリの機体にヒットした。
この戦いで、始めての傷を負わされたセンリは
「へぇ なかなか面白そうじゃないか」
ゆっくりと渚に向かって歩を進める・・・。

―――5/22、8:19、イースター諸島付近―――
渚は、必死に戦った。
普通の兵であれば、1分も持たなかったであろう噛ませ犬の攻防を、10分もの間一人で耐え凌いでいたのだから。
だが、物事には、初めがあれば終わりもまた等しくあるのが真理であり―――その終わりが、来ようとしていた。
センリに距離を詰められ、必死に回避運動を取る渚だったが・・・
     ‐Foul time‐
文字通り、『知覚出来ない動き』で背後を取られ―――
「全力で遠慮したい」
―――グリフォン2ビームブレイドX2で、神速の三連突を喰らわされた。
流石に回避が出来るわけもなく。
「そう。これでいいんだよな…澪。」
誰に向けての言葉であろうか、呟きを一つ漏らす渚。そして・・・
「ふふっ これでまた一人 邪魔者が消えたね」
その機体は爆発四散した。まるで―――泡沫の夢のよう―――に。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
―――5/22、8:19、イースター諸島付近、泡沫旗艦「風信花」―――
「ふむ。どうやら終ったようだな。」
CHAOSは、目的であった九鬼文書の原本を携え、泡沫旗艦「風信花」から脱出した。
それを確認した咲夜は
「お疲れさまです教授。作戦成功おめでとうございます。」
と、CHAOSに通信を入れた。
「うむ、欺瞞行為が上手く行ったようだ。そちらも首尾よく行ったようだな。レイブンの回収はどうだ?」
「はい、既に完了しています。ではここより離脱後、集合場所に?」
「ああ、そうだ。」
そして通信チャンネルを開くと
「皆に伝達。次の作戦行動に移る。速やかに行動せよ。頼んだぞ。」
それを聞くと、噛ませ犬のメンバーは移動を開始した。
それを見届けたCHAOSは、自らもサイコガンダムMkIIのヘッドブロックに乗り込んだ。
(次が本命・・・いつぞやの借りを返してもらうぞ、アルテア―――)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

さ、残り6話・・・来年までかかったりして'`,、('∀`) '`,、
No.313 (修正済) 2010/05/29(土) 01:44:02
アルテア  
イベント大会15&16戦目SS  
引き続き16話をどうぞ(*´ω`)
でも長すぎて分割しちゃうのm(o・ω・o)mゴメンヨ

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
―――5/22、6:49、イースター諸島付近―――
「・・・海が、青いな・・・」
言った後で、軽い既視感に襲われるハイネ。
だが、それも致し方ないことかもしれない。
―――敗戦に次ぐ敗戦の結果、泡沫はついに帝国を離れ・・・太平洋上を航海していたからだった。
「俺達、これからどうなっちまうんだろう・・・」
思わず呟いてしまったハイネ。そこに通りがかった渚が答えた。
「何を言ってるんだ、もちろん本来の目的を果たすさ。今は帝国を離れてしまったが・・・」
と、軽く首をめぐらせて続けた。
「必ず、捲土重来を果たすさ。・・・そのためには、使えるものは何でも使わないとな。」
(・・・その使える物を使った結果、がこれじゃないのか・・・?)
そう思いつつも、流石に口には出せないハイネだった。
―――Vieeeep!Vieeeep!Vieeeep!―――
と、鋭い警告音。これは―――
「―――第一級警戒警報・・・敵だと?!」
そう漏らした渚の元へ、慌てた様子のフィンチがやってきて報告した。
「リーダー!レーダーに反応です!識別マーカーは・・・噛ませ犬を指してます!!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
―――5/21、0:00、ポルトガル、シネシュ―――
「・・・こんな時間に収集とは、またどういうことなんだ?」
ninoは疑問をそのまま吐き出した。
「また、いつもの隠密行動、って奴じゃないのかい?ボクは全然気にしてないけどねー」
あっけらかんと言うセンリ。
「・・・だな。」
ぼそり、と相槌を打つレイブン。
「まぁ、そういうことかなぁ・・・そろそろ教授も来ると思うし、直接聞いてみたら?」
舞葉がninoに向かってそう言った時、ちょうどCHAOSが咲夜を伴って現れた。
「ふむ、待たせたようだな、すまん。」
余り感情を出さないいつもの調子。おかげで詫びているようには見えないのだが、皆慣れたもので
「いえ、それは構いませんが・・・今回はどういう作戦で?」
ninoが聞くと、咲夜が答えた。
「今回の作戦目標は、泡沫が所持している天地言文、金剛秘法遍及び三密法力遍の原本の奪取となります。」
「それって・・・まさか、九鬼文書?」
驚いたように言う舞葉。
「そうだ。散逸したと言われていたが・・・どういう経緯かは不明だが、今は泡沫の勢力長が所持している。」
「ふぅん・・・んじゃ、そいつを奪い取って来ればいいってわけだよね?」
咲夜の後を継いで説明を重ねたCHAOSに向かって、ちょげは穏やかでない台詞をあっけらかんと言い放った。
「そういうことだ。だが、今回の目標を狙っている者もいる。可能な限り速やかに作戦遂行して欲しい。」
CHAOSは相変わらずの無表情で言った。
「すみやかに、かぁ・・・それじゃ、手加減はなしってことでいいのかい、教授?」
「あぁ、構わん。今回の先鋒はセンリ、貴様が務めるといい。」
普段とは違う回答に―――
「そいつはまた・・・殺り甲斐がありそう、だね」
―――にやり、と鮫のように嗤う、センリだった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
―――5/22、6:59、イースター諸島付近―――
「我来たり 腐肉を洗われたる 白き髑髏にも似て 滅びの都の美しきかな」
戦闘の口火を切ったのは、ninoの駆るストライクノワールだった。
PS(フェイズシフト)装甲を備えたその機体は物理攻撃を寄せ付けない、現時点では最高クラスの防御力を
持っている。だが―――
「もう退路はない…後には退けんのだ!!!」
渚の操るフェイ・イェン・ザ・ナイトは、搭載されたリミッターを解除するとその機体を黄金に輝かせ
ストライクノワールに向かってビームランチャーを発射した。
―――いかにPS装甲とはいえ、ビーム兵器には効果はない。
戦闘開始直後から、ninoは手痛い洗礼を受けたのだった。

―――5/22、7:05、イースター諸島付近―――
「未だ宴は続いているのか。……よかろう。偽りであろうと、我が身が在る事に間違いはない。
混沌の名に相応しい秩序を振り撒くのみだ・・・」
CHAOSは、サイコガンダムMkIIの巨躯をゆっくりとハイネの駆るスレードゲルミルに向けて
ガトリングシールドを乱射した。
通常であれば被弾することは間違いない、が―――その機体に似合わぬ軽妙な機動で全ての弾を避けるハイネ。
「ハイネ・ヴェステンフルス、スレードゲルミル行くぜ!!」
そう叫びつつ、ハイネはその機体をサイコガンダムMkIIの懐に潜りこませ、斬艦刀・星薙の太刀を
横に薙ぎ払った。こうなってはサイコガンダムMkIIの巨躯は当て易い的でしかない。
回避運動を取るものの、その左腕を切り飛ばされるサイコガンダムMkII。

―――5/22、7:05、イースター諸島付近―――
レイブンは得意の接近戦に持ち込もうとソードインパルスガンダムのスラスターをフルパワーにして
リュウガの駆るゴッドガンダムに一気に詰め寄った。
そしてそのシュベルトゲーベルは確実にゴッドガンダムを切り裂く―――はずだった。
しかしシュベルトゲーベルの当たる瞬間、リュウガはゴッドガンダムの左拳でそのシュベルトゲーベルの
面の部分を思い切り打ち払った。思わず体勢を崩すソードインパルスガンダム。
そしてその無防備な顔面に、真紅に燃え上がった右掌底を叩きこんだ。
ソードインパルスガンダムの顔面は、その衝撃に耐え切れず粉々に吹き飛んでしまった。

―――5/22、7:21、イースター諸島付近―――
「………少し……頭、冷やしましょうか………」
舞葉の放ったLOVEマシンガンの銃弾は、リュウガのゴッドガンダムを的確に捉えていた。
足止めを狙ったその攻撃は、ゴッドガンダムの脚部を損壊させた。
しかし、それでも諦めずにリュウガはゴッドフィンガーで反撃しようとした。
だが・・・既にENの尽きかけた機体では、まともな攻撃など望むべくもない。
それでも、その一撃は舞葉の機体のシールドを粉微塵に砕いた。
まだ、勝負は決まっていないとでも言うかのように―――

―――5/22、7:26、イースター諸島付近―――
レイブンは、今にも力尽きそうな機体を、その巧みな技術によってもたせていた。
そして訪れた好機―――リュウガのゴッドガンダムがボロボロの状態でその目の前に現れた―――その機を
逃さずに、その右腕に携えたシュベルトゲーベルを再び振り切った!
先ほどの光景を焼き直したかのような、しかし結果は先ほどとは真逆―――運悪くオーバーヒートを起こした
ゴッドガンダムは回避機動を取ることも適わず、その左腕を吹き飛ばされてしまった。



後編に続く(∀`*ゞ)
No.312 (修正済) 2010/05/29(土) 01:14:35
アルテア  
イベント大会15&16戦目SS  
またまた2話分掲載だよ!
・・・1ヶ月に1話のペースってヤバイよね・・・'`,、('∀`) '`,、

まずは15話をどうぞ(*´ω`)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
―――5/20、21:54、日本帝国、東京都、八丈島沖合―――
「なぁ、お前なんで呼ばれたか聞いたか?」
旭大尉は、同じように収集を受けたらしいソルフィス少佐に向かって問いかけた。
「・・・だから勤務中にタメ口はよせ。―――まだ何も聞いていないが・・・」
「でも、この追撃戦の最中に私たちだけに非常収集がかかるなんておかしいと思いませんか?」
突っ込みつつも口ごもってしまったソルフィスに、伊隅大尉が疑問をぶつける。
「それとも、このタイミングでそれよりも重要な何かがある、ってことですか―――?」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
その疑問に沈黙で答える2人。どうやら、三者とも同じ事を考えているのは間違いなかった。
そして、その疑問―――いったい、その重要な何かとは?―――も、同じであるようあった。
その沈黙を破るように、ブリーフィングルームの扉が開いた。
「待たせたな、3人とも。」
そこには、呼び出しをかけた張本人―――もっとも、この3人に収集をかけられる人物など、
一人しかいないわけだが。
そのたった一人、御剣 冥夜大佐は
「これより極秘任務のブリーフィングを始める。席についてくれ。」
そして3人を見渡すと続けた。
「・・・参加者はこの場にいる4名になる。」
3人とも、やや緊張した面持ちで席に着いた。
それもそうだろう、帝国斯衛軍第11戦術機甲部隊において現状トップ3である旭、ソルフィス、
伊隅に加えてそれを束ねる実力を持った冥夜。
この4人がそろってのミッションなど、そうそうあるわけもない。
ということは―――それだけの腕前を持った者でなければ、こなせないミッション―――
ということだからだ。
「最初に言っておく、これはある意味この世界の命運を分けるものになるかもしれない。」
その台詞は、3人を本気にさせるに十分だった。
「・・・重々肝に銘じてもらいたい。」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
―――5/20、22:30、日本帝国、公海上―――
「ようこそ、我がEinSchattenへ―――歓迎するわ、カーラ・クロード。」
詠うようにアルテアは言った。
「それはどうも。・・・踊らされているような気もするが、な。」
いつものごとく、やや不機嫌そうな表情をしてカーラは呟いた。
「そんなことないわよー?純粋に嬉しいから歓迎してるのよ?」
こちらもいつものごとく、くすくすと微笑いながらアルテアが返す。
「ぼちぼち人手が欲しくなってきたところだしね、貴女なら安心できるもの。」
くすくす、をニヤニヤ、に変えてアルテアは続けた。
「・・・この世界、割と堪能したんでしょう?」
「・・・・・・・・」
「プレゼント。お気に召さなかったかしら?」
「・・・ふん。所詮は違うものだしな。だが・・・どうせ他にやることもない。」
ため息混じりに言うカーラ。
「せいぜい付き合ってやるさ―――」
だが、その眼光はあくまで鋭く―――
「―――少々借りもできたしな。今しばらくは付き合ってやるさ、黒曜の。」
「そういってくれると嬉しいわ、射手様♪」
あくまで微笑を崩さずにアルテアは言った。
「あのー・・・お茶、お持ちしましたけど。」
そこへ真夜が、ティーセットを持ってきた。
若干緊張気味なのは、その場の空気のなせる業であろうか?
「あぁ、ありがと真夜ちゃん。―――悪いわね、こんなメイド紛いの事までさせちゃって。」
「いえ、この程度のことであれば・・・借りがあるのは、私も同じですから。」
「そんなに気を使わなくてもいいのに・・・」
ぽりぽりと頬を掻きながら
「でもホント、そろそろ真剣に人材募集でもしてみようかしらね?」
んー、と、眉をひそめてぶつぶつ言い出すアルテア。
「・・・はじめまして、かな。どうぞよろしく。」  「そうねぇ・・・メンテも機械任せに
ぶっきらぼうに言うカーラに対して         するよりは、専従の人員がいたほうが
「あ、こ、こちらこそ、よろしくお願いします。」  いいし、そうなるとソフトウェア面も
びくっ、とお辞儀を返す真夜。           見てくれる人がいると助かるかな。
「・・・そんなに怯えなくてもいい。」       食事もいい加減ジャンクフードばかり
ポリポリと頭を掻きながら             じゃ飽きるし・・・ってことはコック
「取って食ったりはしないから。」         も追加しなきゃ・・・あ、そうだ、
と、苦笑するカーラに真夜はほっとしたように  執事は絶対外せないわね!それと対で
「あはは・・・やっと笑ってくれましたね」     メイドも必須かな、これは・・・
「あー、そうだね、うん。・・・にしても・・・」    よし、タウンページの出番ね!」

                    「うるさい!!」

と、こらえきれなくなったカーラが怒鳴る。
「えー・・・でもでも、人手は必要だと思わない?」
「思うよ、でも少しは静かに探せないのか?ゆっくり話も出来やしないじゃないか!」
「まぁまぁ、お二人とも・・・落ち着いてお茶でもいかがですか?」
「「真夜(ちゃん)は黙ってて!!」」
・・・案外、息はピッタリなのかもしれない、2人であった・・・
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
―――5/21、1:21、日本帝国、東京都、硫黄島沖合―――
「そんなに、足止めしたいの?」
そう言い放った旭の駆るナイト・オブ・ゴールドは完全にアルテアの彗王丸の動きを見切っていた。
アルテアは、格上の相手によくもたせていたが・・・ソルフィスの援護射撃を回避したところに
放たれた旭の一撃を、かわす事が出来なかった。
「今夜は上手く眠れそうにないわね・・・」
台詞と共に、爆砕するアルテアの彗王丸。
・・・戦闘は、斯衛軍の一方的な勝利で幕を閉じた。
「ふう・・・なんだ、大袈裟に言うからどんなもんかと思えば、大したことねーじゃねーか。」
旭が軽口を叩くと
「いえ、十分強敵だったと思います。」
その横に機体を並べて
「ですが・・・此方も万全でしたしね。相手の戦力を上回ってましたから・・・」
窘めるように伊隅が言った。そこへ―――
「うむ、みんなよくやってくれた。礼を言おう。だが―――」
労いの声をかける冥夜。
「―――出来れば、生かして捕らえたかったが・・・是非も無し、か。」
しかし、残念そうな口調でそう言うと
「ブリーフィングでも伺いましたが・・・本当に、奴らにそれだけの価値があったのですか?」
訝しむようにソルフィスが言った。
「私にはそれほどのものとは・・・」
「すまんな、貴官らには機密事項ゆえ、全て話せてはいないのだ・・・すまない。」
「お、お止めください大佐!私こそ、つい不躾な質問でありました、お許しください・・・」
詫びる冥夜に慌てて返すソルフィス。
「いや、構わんさ。貴官らの働きには非常に感謝している。」
3人に労いの言葉をかけると
「・・・よし、では帰投する!本来の追撃戦に戻るぞ!」
「「「了解!」」」
冥夜の号令に3人が答え、機体を翻し去っていった。
(無名祭祀書にルルイエ異本、セラエノ断章にアル・アジフ・・・名立たる魔道書が時を同じくして盗難・・・)
ただ、冥夜自身にも疑問が残っていた。
(本当に、これがたった一人の人間によって行われたとは、な・・・)
「真実は闇の中、か―――ふん、面白くもない。」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

途中の表現にIEの設定次第では見苦しいところがあることをお許し下さい(´;ω;`)ウッ…
No.309 (修正済) 2010/03/20(土) 17:33:35
アルテア  
イベント大会13&14戦目SS  
こっちが14戦目ですー(*´ω`*)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
―――5/18、14:35、ギリシャ、ラリサ県、メリヴィア―――
「や・・・やっとついたよ・・・」
うるうると、リィの目尻に浮かんだのは涙であろうか?
さもありなん、2日に日本を出発したものの、いかなる女神に愛されたものか・・・一行の行く手にはトラブルの文字だけしかないような
(全てを記載すると単行本5冊分ほどのボリュームになってしまうのでここでは割愛させていただく)
・・・まさしく波乱万丈の旅路だったわけだが、この日、やっと目的のエーゲの地にたどり着いたのだった。
「・・・もうね、この面子では絶対に旅行になんか行かないわ・・・」
と、これももう何回目の台詞になるだろうか、アリスが地の底から響くような声でそう言った。
「まぁまぁ〜、取り合えず目的地に着いたわけですし、いいじゃありませんか」
どうしてこのようなにこやかな表情が出せるのであろうか、蝉丸の朗らかな顔を睨み付け・・・
・・・しかし出るのは大きな溜息一つだけであった。よほどの事があったのだろう、既に文句も言い尽くした感のあるアリスであった。
「・・・で、あんたはどうして引きこもったままなの?」
傍らの黒い球体に話しかける。すると
「まぶしいのやだー」
と、ぼそっと返答が返ってきた。どうやら声からするとルーミアのようだ。
「・・・何しに付いてきたのよ・・・」
意味がないとはわかっていても、そう突っ込まずにはいられないアリスであった・・・
「―――本当に、何しに来られたのですか?あなた方は―――」
刹那。世界が変わった―――否。そうではない、が・・・何者かの台詞と共に、リィたちは自分が結界に取り込まれたことを悟った。
「・・・あなたたち、何者?」
アリスが、いつの間にか眼前に立つ人物に問いかけると、先ほどの台詞を放ったスーツ姿の青年が口を開いた。
「あぁ、これは失礼・・・僕はセシル、セシル・シェールといいます。回りくどいのは好きではないので、はっきり申し上げますと」
眼鏡をくぃ、と上げて静かな、だがしかしはっきりとした口調で言った。
「今すぐここから立ち去ってもらえませんか。・・・少しでもイレギュラーを減らしておきたいのですよ。」
「それはいったいどういうことかしら?いったいどういう理由で―――」
そう問いかけようとしたアリスの台詞をぶった切って
「おーけぃわかった!要はこういうことだな?『石橋は叩いて壊せ!』と!!」
何の脈絡もなくリィが言い放った。
「・・・え、えーと・・・すみません、人の話、聞いてます?」
「よせよせ、所詮野蛮人に人語を解せというのがおかしいのさ。さっさとご退場願おうじゃないか。」
引きつった顔で聞き返すセシルの後ろから、いつの間にか現れた少女が皮肉げな顔で言った。
「エヴァ・・・そういう失礼なことは言っちゃいけませんと、何度言えばわかるんですか?」
「お前にも、子供扱いするなと何度も言ってるはずだが?」
たしなめるように言うセシルに向かって、エヴァは青筋を立てて言い返す。
「あの・・・コントをしている場合じゃないと思いますけれど・・・」
こちらもいつの間に現れたのか、たおやかな貴婦人と呼べる出で立ちの女性が、ヒートアップしそうな2人を止めた。
「あぁ、すみません舞葉さん。ついつい・・・」
頭をかきながら詫びるセシル。
「あれ?もうお終いなんですかー?せっかくどつき漫才が始まるのかと思ったのに・・・」
がっかりしたように蝉丸が言うと
「そうなのかー」
とルーミアもしょんぼりしたようにつぶやいた。
「貴様ら・・・どうやら命が惜しくないと見えるな・・・!!」
溢れ出る殺気を抑えようともせずにエヴァが言う―――どうやら、闘争は回避できそうもないようだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
―――5/18、14:35、結界による別空間―――
「いただきま〜す♪」
ルーミアの「闇」が、舞葉の機体を飲み込んでいく。脱出装置によって辛うじて逃げ出したものの、機体は姿を現すことはなかった。
「さ、これで残りはあなた一人よ?まだ続けるつもり?」
アリスが、目の前に対峙しているエヴァに向かって言うと
「・・・ふん、貴様らごとき私一人だとてどうという事はないのだがな・・・今日は見逃しておいてやろう」
「うわー・・・昭和の捨て台詞ですよねあれ、まだ使う人いたんですねー」
「だな、ある意味あーゆーのも萌えってことになるのかも知れん・・・」
ふんぞり返って言うエヴァに対して、蝉丸とリィの2人がひそひそとやると
「聞こえてるぞ貴様らっ!!この借りは必ず返すからな、覚えてろよ!!」
と、これまたお約束の台詞を叫ぶと、倒れたセシルと舞葉の2人の襟首を掴むと虚空に消えていった。
―――と同時に、世界に色が戻った。どうやら結界が解けたようだった。
「どうやら、嵐は過ぎたようね・・・一体なんだったのかしらね?」
腑に落ちない、といった風情でアリスが呟くと
「まーいーじゃないか、これで思う存分バカンスを満喫できるってもんだし!」
勝利宣言するかのようにガッツポーズを作るリィ。だが、この後1時間39分21秒後にここを追い出される羽目になろうとは
一行の誰も予想していなかった―――
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

忙しさもあってなかなか書けなかったけど・・・
出来れば夏までに完結させて次回の企画立ち上げたいね(´∀`*)ウフフ
No.308 (修正済) 2010/03/20(土) 17:30:51
アルテア  
イベント大会13&14戦目SS  
なんでしょうこの間の空き方は・・・orz
でも一挙2話分掲載だよ!文章長くて2回に分割するけど・・・(;´∀`)

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―――5/20、9:58、イースター島上空、ザンジバル級巡洋艦「リリーマルレーン」医務室―――
「う・・・ん・・・・・・っ。・・・ぁ・・・・・・?」
目が覚めると、そこはベットの上だった。真夜は、自らの置かれている状況を把握するまでに数瞬かかった。
(・・・ここは一体・・・私は確か、戦闘中だったはず?―――っ!)
そう、自分が撃墜されたのだと思い出してはっとしたその時、ドアが開き―――
「あら、目が覚めたのね、よかったわ・・・あなた、丸2日は寝てたのよ?・・・どう、自分の名前、言える?」
なぜか白衣を着たアルテアが、持っていたカルテをベット脇のテーブルに置くと、真夜に向かって聞いた。
「・・・っ!ふざけないで!貴女は誰、ここは一体―――」
矢継ぎ早に問いただす真夜に、アルテアは軽く手を上げてそれを制すると
「わかったわ、ちゃんと教えてあげるからそう焦らないの。ここは医務室、私の船「リリーマルレーン」の中にある、ね。」
「・・・すると、貴女が・・・」
「あら?結構察しがいいのね、話が早くて助かるわ。そういう人、私好きよ?―――ええ、私はアルテア。」
息を呑む真夜に、にっこり微笑むと
「先日、あなた方と戦火を交えたのはこの私って訳。・・・ここまではいいかしら?」
「・・・わかりました、その敵である貴女が、何故私なんかを助けたって言うんですか?」
睨み付ける真夜の、かすかに殺気のこもった問いにアルテアは
「ええ、それなんだけど・・・多分、貴女は―――」
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―――5/20、14:31、日本帝国、東京都、南鳥島―――
「・・・海が、青いな・・・」
ハイネは、目の前に広がる大海原を見て、思わず呟いた。
「どうしたんだよハイネ、らしくないな」
カズマは笑いながら、ハイネに言った。
「まだたそがれるには早いだろ?・・・気持ちは、わからないでもないけどな」
無理もないだろう。岐阜で斯衛軍に敗れてからというもの、後退に次ぐ後退の末・・・帝国最南端まで来てしまった泡沫にとって
もはや後のない状態・・・まさしく背水の陣であるのだから。
しかしハイネは戦友に向かって、その雰囲気を掃うかのように答えた。
「おいおい、俺だって景色を見て感想ぐらい言うさ。で、なにかあったのか?」
「あぁ、渚が呼んでるぜ。ミーティングだってよ。」
「わかった、すぐに行く。・・・しかし、この状況をどうやってひっくり返すつもりなんだろうな、うちの大将は。」
「詳しくは聞いてないが、なんでも援軍がどうのとか言ってたぜ?」
カズマの台詞を聞いたハイネは、訝しげに言った。
「援軍・・・?いまさら俺らに手を貸す勢力があるのか?」
「あぁ、それなんだが・・・何でも『時計塔』とかなんとか?・・・俺も詳しいことは聞いてないんだけどな。」
首を傾げつつ言うカズマ。
「まあこの後のミーティングで説明があるんじゃねぇかな?ともかく行こうや。」
「そう・・・だな。」
そう言いつつもハイネは、その胸中に浮かぶ微かな不安を、拭う事が出来ないでいるのだった・・・
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―――5/20、20:34、日本帝国、東京都、南鳥島沖合―――
「生きるっていうのはね、呼吸することじゃない―――行動することよ!」
アルテアの駆るGP03Dから放たれた爆導索が、渚の操るギルガザムネ型MA(メタルアーマー)・機神甲冑に絡みつき
その機体を爆砕させた。
「任務失敗…か。 」
渚は脱出装置の中で呟いた。
脱出装置がリュウゼンの機体に回収されるのを横目に見つつアルテアは
「ふぅ・・・テストはまぁこんなものかしらね・・・やっぱりベースの素体の個性が強いと制御も難しくなる、か・・・」
手元の小型端末を叩きつつ、一人ごちるアルテア。だが、それもつかの間、通信機をオンにして
「真夜ちゃん、応答できる?」
と呼びかけるアルテア。しばしの後にノイズ混じりながらも答えが返ってきた。
「―――え、大丈夫です。ちょっとやられすぎちゃいましたけど・・・自力での帰艦は可能です。」
「そう、よかったわ。まだ病み上がり(?)だし、あまり無理はしないでいいからね?」
「了解です。それでは帰艦します。」
アルテアも、リリーマルレーンへの帰艦コースを取りながら
(どうやら、あの子も問題はなさそうね・・・無理にクローンを使わなくてもよさそう、か。おかげで―――)
知らずのうちににやり、と笑みを浮かべつつ
(―――そろそろ、派手に動いてもよさそうかしらね・・・面白くなりそう―――)
と、また善からぬたくらみを企てているようであった・・・
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そして上に続く(´∀`*)ウフフ

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